遺言書の点検を依頼された。

自筆証書遺言の作成について
1  相談者の父親が作成した自筆遺言を提示され、遺言書として問題ないかとの相談をうけた。
相談者の父親の推定相続人の確認をしたところ、配偶者(認知症)、相談者(長男)及び次男の3人とのこと。
2. 提示された遺言書には次の内容が記載されていた。
①相談者(長男)に土地、次男に土地、建物を相続させ、相談者の配偶者に預貯金を相続させる。
②遺言書の様式は、自筆(相談者の主張)、作成日、署名及び捺印があった。
③遺言の内容には、不動産が「別紙の」という記載があった。また、相談者及び次男に相続させる不動産については、○○○(所在地、地番なし)の田畑という文言しかなかったので、どの土地を相続させるのか不明だった。
上記2の遺言書の記載から次のことを指摘した。
①    相続人の配偶者には、「相続させる」ではなく「遺贈する」。
②    遺言書からは相談者及び次男に相続させる土地の判別が不明で、遺言書の例を示して、記載することが必要。
③    遺言書が数枚になる場合は、契印が必要。
以上から、提示された遺言書では不十分で、遺言書例を提示して作成しなおすことを勧めた。
その他、自筆遺言では、遺言書の検認が必要になることを伝えた。また、遺留分を侵害している場合は、次男から遺留分減殺請求の可能性があることを伝えた。
4.  遺言書の書き直しの必要があり、配偶者が認知症であることから遺産分割協議も後見人の選任の必要になる場合もあるので、公正証書遺言を作成しておくことを勧めた。