特殊車両の通行許可の有効期間

特殊車両の通行許可期間は、最短1日から最長2年までの期間となります。またETC2.0を搭載し、かつ、Gマークを取得している会社は最大4年の期間の申請が可能です。

通行の許可期間はその申請内容によって様々です。
許可を受ける車両の全長、総重量、軸重によりその必要日数が許可されることになります。

事業区分等 通行期間

(1)自動車運送事業の用に供する車両で路線を定めている車両(海上コンテナ、自動車運搬用セミトレーラなど、特例8車種)

最大4年間
(一定の寸法または重量を超える車両は2年間)

(2)自動車運送事業用車両で路線を定めていない車両(重セミ、ポールトレーラなど)

最大2年間
(一定の寸法または重量を超える車両は1年間)

(4)上記以外の車両で通行経路が一定し、これらの経路を反復継続して通行する車両(営業車以外の自家用車で、クレーン車等)

最大2年間
(一定の寸法または重量を超える車両は1年間)

●表の(一定の寸法)は以下の通りです。

3.5m
高さ 4.3m
長さ 単車 16m
セミトレーラ 17m
フルトレーラ 19m
ダブルス 21m

●重量については、以下でご確認下さい

車両の通行制限について(別表)

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特殊車両通行許可における4つの通行条件

特殊車両の通行許可があれば、道路を通行できるようになります。しかし、無条件に通行できる訳ではありません。
許可の際A~Dの許可条件が付されることになります。

1.通行条件について
  重量についての条件 寸法についての条件
A 条件なし 条件なし
B 徐行、連行禁止 徐行
C 徐行、連行禁止、誘導車 徐行、誘導車
D 徐行、連行禁止、誘導車、2車線内に他車を通行させない、その他  

※「連車禁止」とは、2台以上の特殊車両が縦列をなして同時に橋、高架の道路等の同一径間を渡ることを禁止する措置をいいます。

※車両の幅によって誘導車を配置する条件が付されている場合は、空車であっても誘導車が必要となります。

※特例8車種に該当する場合でも、通行経路によって誘導車を配置する条件が付される場合があります。

※重量D条件、又は寸法C条件かつ車幅が3mを超える場合は、通行時間帯指定(21時~翌6時など)が通行条件に付加されます。

2.誘導車の役割

(1)交差点折進時などのほかの車線を侵すこととなる場合には、他の車両等の安全確保のための措置を講じます。

(2)特殊車両の前方の安全確認及び走行速度を遵守するようにします。

(1)橋梁同一径間内の他の車両を排除します。

(2)交差点折進時における他の後方車両の安全確保を行います。

(3)後続車両が特殊車両を追い越し、または停止する際の誘導を行います。

(4)積載貨物の固縛状態を確認します。

イラストは国土交通省関東地方整備局ホームページから引用

特殊車両の罰則

特殊車両通行の許可の罰則としては以下のようなものがあります。

無許可通行、通行条件違反

一般的制限値(車両の幅、長さ、高さ、重さ、最小回転半径などで)制限を超える車両を道路管理者の許可なく通行させた者、または許可条件に違反して通行させた場合

→100万円以下の罰金

特殊車両通行許可証の備付義務違反

特殊車両の通行許可はとっているが、許可証を携帯せず走行した場合

→30万円以下の罰金

措置命令違反

車両の幅等、個別的に制限されている道路に車両を通行させて、通行の中止、総重量の軽減、徐行などの道路管理者の命令を受けながら、それに違反した場合

→50万円以下の罰金

中止命令違反

道路管理者または道路監理員の通行の中止などの命令に違反した場合

→6か月以下の懲役または30万円以下の罰金

両罰規定

特殊車両の通行許可は両罰規定となっています。運転者だけでなく会社も同じように責任を負うことになります。